基本情報
島名:斎島(いつきしま)
都道府県:広島県
市区町村:呉市
指定地域名:下大崎群島
面積:0.7 ㎢
周囲:4.3 ㎞
標高:99 m
人口:12人(2020年度・国勢調査)
安芸灘とびしま海道のさらに南、絶海に浮かぶ神宿る孤島
安芸灘とびしま海道の豊島から南に約6km、斎灘(いつきなだ)にぽつんと浮かぶ斎島。渡航手段は船のみで、大崎下島の久比港などから定期船が運航しています。最も近い安芸灘とびしま海道の島々からも多少の距離があり、周辺に島もないことから孤島・秘境好きに人気があります。港付近には島唯一の集落があり、飲食店や商業施設などはなく、のんびりとした島の暮らしを垣間見ることができます。
島名の由来は斎内親王から神社に納めるための弊料を賜ったことに由来しており、古来から神の宿る島として人々の信仰の対象でした。島内の神社には伝承の名残が伝わっています。
アビ漁について
かつてアビ漁で栄えた斎島。アビとは広島県の鳥に指定されている渡り鳥で、冬になると斎島付近の海上に飛来する。アビはイカナゴが大好物で、イカナゴを追って海中に潜る。すると、アビに追われて海面近くに移動したイカナゴを追って、イカナゴを好物とするタイやスズキも海面近くに現れる。このタイやスズキを一本釣りで釣り上げるのがアビ漁である。アビ漁は世界的にも珍しい漁だが、現在は後継者不足やアビの飛来数減少によっておこなわれていない。
みどころ
・蛭児(ひるご)神社
島の高台に鎮座する400年の歴史を持つ神社。伊勢神宮の宮大工が建立した社殿は見応えあり。
・真名板海岸
島の南側に広がる、白砂が美しい海岸。海岸名の由来は、潮が引くとまないたのような岩礁が現れることから。
・アビ渡来群游海面
島の北側海域は国の天然記念物に指定されている「アビ渡来群游海面」。かつて栄えたアビ漁を今に伝えている。