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情島は広島県呉市の南方、約800mに位置する瀬戸内海の島です。陸路での渡航手段はなく、呉市阿賀港からフェリーで来島する必要があります。島のほとんどは山林で、住民数・観光客数ともに少ないことから、のんびりした離島の雰囲気を味わえます。

穏やかな時間が流れる情島ですが、太平洋戦争時代には特別攻撃隊「伏龍」の秘密訓練場が置かれ、「海軍さんの島」と呼ばれました。呉軍港への空襲なども含め多数の戦死者が出ており、島の随所には砲台跡や慰霊碑がみられます。戦後は帰還兵や避難者が集まり、200名以上の人口を抱えました。

情島への渡航手段はフェリーのみ。呉市阿賀港から出航しており、片道約25分で到着します。阿賀港発・情島発ともに1日2便で、情島には宿泊施設はないため、情島渡航時は帰りのフェリーに乗り遅れないよう注意が必要です。

悪天候や干潮によって欠航することもあるため、事前に運航状況を確認しておくことをおすすめします。日曜祝祭日は運休（いずれも2024年3月時点の情報）。

・集落南側のビーチ
紺碧の海と白砂が美しい小さなビーチ。静かで混雑していないことが多く、静かな時間を楽しめる。お隣の倉橋島がよく見える。

・小情島
情島から600mほどの距離にある無人島。有人離島の情島と合わせて情島と称したり、有人離島のほうを大情島と呼んだりすることもある。フェリー上からも眺められる。

・日向殉忠碑　伏龍特別攻撃隊基地ノ碑
太平洋戦争時代の特攻隊「伏龍」の慰霊碑。島の北側に位置し、「軍艦日向戦没碑」とともに当時の悲劇をいまに伝えている。徒歩の場合は干潮時しか辿り着けないため、帰れなくならないよう注意が必要。

・情島古墳
8世紀から12世紀にかけての祭祀用土器類が多数見つかっている円墳。島の南側に位置し、半壊状態のまま保存されている。内部構造は横穴式石室。かつて瀬戸内海で活躍した海賊の「のろし場」であったとされている。