北海道から沖縄まで、全国の島を津々浦々。
どうも、はなれじま広報部のハテシマサツキです。
まずは早速、今回の舞台となった島の写真をお見せします。

切り立った岩山。

荒廃した大地。

こちらをじっと見つめる鹿たち。
画面が全部茶色い!!!!!
なんだここは…!?
いったいここで何が起こるのか!?
今回はこの「謎の島」に、何も知らない大学生を島流しするという企画です。
大学生、「島流し」に遭う。
早速、島流しの対象者…いえゲストにお越しいただきました。

平田です!よろしくお願いします!
平田くんは、神戸の大学生。島にはほとんど行ったことがないそうです。
早速ですが、平田くんには島流しにあってもらいます!
なんという理不尽。何もしていないというのに。
さすがに現在ではそのような刑は日本に存在しませんし、割とどの有人離島でも帰ってくることができるので、そもそも成立しないでしょうね…。
なんなら最近は、ポジティブな意味合いで「島流し(SHIMA-NAGASHI)」というワードが扱われることも多くなってきたように思います。かつて島流しに遭った罪人が、島で新たな観点を得たり、反対に島に文化をもたらしたりしたように…島に触れることで、新たな観点が芽生えるかも?という趣旨です。
ちょっと真面目な話をしすぎましたね。閑話休題。
今回、平田くんが何か悪いことをしたわけではないのですが、事前情報なしでいきなり島に行くことになったので、島流しと銘打つことにしました。
未知すぎて楽しみです!
肝心の島流し先は、兵庫県は家島諸島に浮かぶ男鹿島(たんがしま)。
果たして、どのような旅になるのか…。私たち「はなれじま広報部」メンバー(ハテシマサツキ・たがみとうま)もワクワクです。

さぁ、レッツ島流し!
ナンバーなし車が走り回る島

兵庫県・姫路港から定期船で20分ちょっと。片道1,300円でした(2025年9月時点)。島に降り立つと、駐車場のような広場を目の当たりにします。待合室やお土産屋がある島に慣れていると、その殺伐とした光景に驚くかもしれません。
そして平田くん、早速違和感を覚えます。

あれ…?ナンバーが…ない…?
そう、この島にある車はほぼナンバーが付いていないのです。
駐車されている車はもちろん、走っている車すらナンバーがありません。島内の道路は私道のため、ナンバーがなくても走れてしまうのだとか。

とんでもないところに来ちゃったなぁ…
こりゃあすごい…
圧巻の採石場
まずは勘で島の西側へ。早速、大きな岩山が見えてきます。
そう、今回訪れた男鹿島を語る上で外せないのは、絶対的な存在感を放つ採石場です。かつて男鹿島で産出された石材は江戸時代の大阪城石垣や、関西国際空港の埋立工事にも利用されたのだとか。

2025年時点、採石場は現役で稼働しているため、もし島流しされる際は、日曜日がおすすめです。事前に姫路市観光協会に問い合わせたところ、平日は採石関連のトラックや重機が走っていて危険だそう。
にしても、圧巻の景色だなぁ…
ここまで大規模な採石場を間近で見られるのは、たしかに貴重かも。

公道では見ないサイズのダンプカー。実際見るとめちゃくちゃでかいです。

非日常なワイルドさに、平田くんを含めはなれじま広報部一行は圧倒されていました。
予約不要のオアシス
島の西端、ある程度まで進むとガッツリ採石場に入ってしまうので、引き返します。
喉がカラカラだ…
当日の気温は30度近く、水を求めて採石場を歩く平田くんは、さながら荒野をゆく旅人のよう。そこに、一筋の光が差し込みます。

なんと上陸当初まだオープンしていなかった飲食店が、営業を開始しているではありませんか!オアシスを見つけた私たちは、吸い込まれるようにその店「LeBlanc(ルブラン)」へ。
飲食店がない島も多い中、食事や飲み物を楽しめる店は非常に貴重な存在です。
店員さんにお聞きしたところ、夏季期間中は火曜日を除いて基本的にいつでもオープンしていて、それ以外の期間は予約営業なのだとか。夏は海水浴客が多く訪れて賑わうそうです。

ノンアルコールのカクテルをいただく一行。荒野のような場所から歩いてきた私たちにとって、ここは紛れもなくオアシスでした。

リゾートみたい!この島流し、最高!
よかったよかった。HP全回復。
やたらワイルドな鹿公園
カフェで休憩していると、オーナーさんに「反対側には鹿公園と民宿があるので、ぜひ行ってみてください」と教えていただきました。
せっかくなので、今度は港から東側にある「男鹿島鹿公園」と民宿「青井荘」を目指します。鹿公園と聞くと、どうしても奈良公園をイメージしてしまいますが、男鹿島の鹿公園ではどんな鹿に出会えるのでしょうか。
かわいい鹿と触れ合いたいです!
期待に胸をふくらませ、島の道をずんずんと進んでいきます。

…あった。
なんか思ってたんと違う。

荒れ地に20頭ほど、鹿が群れています。地面どうなってるんだ。
フェンスを覗き込むと、なんだかこっちが檻の中に入っている気分になってきます。
なんか睨まれてません…?
気のせい、気のせい。

フェンスに近づくと、鹿たちが群がってきます。突進してくる鹿と私たちを隔てるのは、錆びたフェンスだけ。
動物園では得られないようなハラハラ!
ちなみに、鹿公園での餌やりは禁止です。そもそも餌っぽい餌はないですし、餌やりできたとしても怖すぎるのですが。
人っ子ひとりいない民宿エリア

物理で後ろ髪を引かれる前に鹿公園を後にして、目的地である青井荘を目指します。島全体が採石場になっているため、どこを歩いていても切り立った崖を目にすることになります。
開発をするのに代償が伴うことを実感しますね…。
水場を埋め立てるということは、どこかから土や石が捻出されているということ。平田くんはこの先、「どこか」ではなく、この島に思いを馳せることになるかもしれません。

鹿公園から20分ほど歩くと、宿泊施設の建物が見えてきます。
取材時点(9月)では海水浴シーズンは終了しており、静けさが民宿エリアを包みます。
建物があるのに人だけいないのは、世界滅亡感ありますね。

放置されたバス。かつてはたくさんの人を乗せ、島内を走っていたのでしょうか。

ベンチに座って休憩していると、どこからともなく野良猫が現れ、私たちの元へ近寄ってきました。

にゃあ
かわいい。
静かな昼下がり、平和な時間が流れます。
私たちと猫以外、誰もいません。

背後には、やはり岩山。
ギャップがすごい。
刺激が強すぎたか…?

休日にもかかわらず、私たちの他にはちらほら釣り人がいたのみ。その日の観光客はゼロかと思われます。そんな場所に島流しされてしまった平田くんは、果たして何を思うのか。
これまで離島に行く機会はほぼなかったんですが、非日常な体験ばかりで刺激的でした。学びも多かったです。
どんなことを学べました?
日本にはこういう島があって、僕の想像を超える光景が広がっていて。僕が知る世界の外側に対する解像度が上がりましたね。他の島にも行ってみたいです。
めっちゃしっかりしたコメント。
あとはシンプルに楽しかったです。ここまで人がいなくて、商業施設がないと楽しみ方も自由ですね。
刺激が強すぎて愚痴が出てきたらどうしようと思っていたので、一安心。愚痴どころか、とても前向きなコメントをもらえて、島流しした甲斐がありました(?)
そんな平田くんは、兵庫・神戸で英会話ジム ECGの副代表を務めています。「島×英語という切り口も試してみたい」と言ってもらえたので、ぜひ一緒に企画をしたいですね。
島に流された結果、新たな視点が身についた平田くん。
次は、あなたの番かもしれません。

企画・取材・執筆:ハテシマサツキ
協力:平田 蒼坪(英会話ジム ECG 副代表)






