【沖島】大阪国際大学×はなれじま広報部のコラボでフィールドワークを実施!

2025年6月8日、はなれじま広報部は滋賀県の沖島で、大阪国際大学とコラボレーションした企画「沖島フィールドワーク」を実施しました。はなれじま広報部メンバーを含め、参加者は22名。それぞれがテーマを持って島を訪れ、思い思いに島を散策しました。

この記事では、私ハテシマサツキが当日の様子をお届けします。


沖島ってどんなところ?
滋賀県・琵琶湖の中に浮かぶ有人離島。古くから淡水の漁業で栄え、今も多くの船が行き交う様子が見られるが、漁業者の高齢化が課題になっている。島内の移動手段として三輪車が多く使われているのが特徴。

大学×離島メディアのコラボレーション企画


今回実施した「沖島フィールドワーク」は2025年前期、はなれじま広報部が大阪国際大学(経営経済学部 経営学科 ベンチャービジネスコース)の講義を担当したことで立ち上がったもので、大阪国際大学から12名、はなれじま広報部から10名が参加しています。

学生たちのミッションは「それぞれの目線で島の今を見つめ、新たなビジネスの種を見つける」こと。同行することになった、はなれじま広報部メンバーも、チームごとに目標を設定して当日に臨みました。

大阪国際大学の目標:「新規ビジネスの種を見つける」※最終的にはビジネスプランコンテストへ応募予定。
はなれじま広報部の目標:「メンバーの人となりを知る」「アウトプットの種を見つける」などチームごとにテーマを設定。

ビジネスのヒントを探る!大阪国際大学の面々


今回フィールドワークに参加したのは、大阪国際大学でベンチャービジネスを学ぶ2年生の面々。はなれじま広報部とコラボレーションした授業で、離島における新規事業の開発を題材に、ビジネス課題の発見方法とアプローチを学んでいます。


現地では沖島離島振興推進協議会の富田さんに、沖島のことを教えてもらいました。日本唯一の淡水に浮かぶ有人離島として2013年に離島振興法の対象になったことや、人口が減少していること、そして地域おこし協力隊をはじめとする新たなメンバーと共に沖島の振興に取り組んでいること。

「沖島はだんだん外部に対してオープンになっていった」と語る富田さん。沖島を間近で見つめてきた島民目線の、実感がこもったトークに引き込まれます。

そんな中、学生たちが見つけた課題とは。

「漁業者はみんな70代」


沖島では、古くから琵琶湖沖合でのアユ(コアユ)漁が行われてきました。最近では、長い網でアユを獲り、船体に取り付けられた櫓(やぐら)に網を張ることで、船底に魚を落とす方法で漁獲をしています。

漁業における課題は高齢化。ほとんどの漁師が70代で、後継者の育成も間に合っていないのが現状です。学生からは「島外から通いで漁業に従事する人を確保するビジネスを考えたい」という声が上がりました。

「島の維持が難しくなっている」

かつて、島内にたくさんの人が住んでいた時代。沖島の生活は相互扶助で成り立っていました。調味料が不足すれば互いに貸し合い、夕方になれば井戸端会議で情報交換が行われていたそう。

島で亡くなった方がいると島内総出で葬儀を行い、その方が住んでいた家の庭に生える雑草は、近所で協力して抜いていたのだとか。

そして時は経ち、かつて800人以上の住民を抱えた沖島の人口は、242人(2020年・国勢調査)にまで減少しました。


今や島内では、廃れた家屋や雑草が放置されている箇所も散見されます。みな、自分の土地や建物を管理するのだけで精一杯になっているそうです。


かつて高台にあった墓地も、階段を上るのが難しい住民が増えたことで解体に至りました。今後は、平地にある寺の納骨堂に遺骨が収められることになっています。


このように、沖島で暮らす方の声を耳にして、大阪国際大学のメンバーたちは島が抱える課題の解像度を高めることができました。

残りの授業で、フィールドワークでの気づきがビジネスプランに落としこまれていくのが楽しみです。

自分なりの視点を深めた、はなれじまメンバー

一方、はなれじま広報部のメンバーはというと…


それぞれで設定したミッションをこなすべく、島内を駆け回っていました。
企画・デザイン・テックの3部門で設定したテーマと行程を簡単にご紹介します。

企画グループ:島で他メンバーの人となりを知る


はなれじま広報部でコンテンツやイベントの企画を担当する「企画グループ」では、所属メンバーの人となりを、島内での行動を通して知ることをミッションとしました。

沖島に限らず、離島で数時間過ごすとなると、時間を持て余してしまうことがあります。しかし、そうした際に何を思い、何をするかで性格や思考のパターンを知れるのではないかと考えたのです。


たとえば…。

企画グループでマーケティングを担当している内田くんは、熱心に漁具の写真を撮っています。聞いてみると、手仕事に強い関心があり、本人もレザークラフトを趣味にしているそう。誰かのことを思い、緻密に手を動かすという意味では、マーケティングと共通する部分があるのかも?


デザイングループの辻さんは、未知の路地や階段をものともしない行動派。なんでも、単身で東南アジアへ行くこともあるのだとか。「自分を試したい」と語るその横顔は頼もしく映りました。

普段あまり全員で顔を合わせる機会がないこともあり、互いのことを知る良い機会になったと思っています。企画グループとしては、ここで知り得た個性を、今後企画という形で活かしていく所存です。

デザイングループ:沖島の課題を見つけ、それを解決するアウトプットを行う


はなれじま広報部のデザイン全般をつかさどるデザイングループでは、沖島で発見した課題を解決するようなアウトプットを制作することをミッションとして掲げました。

デザイナー的思考の獲得とアウトプット経験を積むことを目的に設定されたこのミッション。メンバーの一人、大井さんは自由行動スタート直後から島内をくまなく探索し、課題発見に取り組みました。

島内では空き家の増加に加え、「移住者の住む場所がない」という問題に触れたそう。消防法をはじめとした様々な制約で、新たに建築物を建てるのが難しいこともあり、空き家活用のニーズが高まっています。

こうした背景を受け、アウトプットとして空き家を活かした「人が集まり、人がつながる場所づくり」のプロジェクト企画を練っているそうです。動きがあり次第、はなれじま広報部でもご報告します。

テックグループ:自然に触れる


はなれじま広報部のサイト運営・開発プロジェクトを主導するテックグループのミッションはとてもシンプルで、「自然に触れる」。屋外に出る機会が少ないこともありますが、最も大きな目的は情緒を育むためです。

かつてテレビに出演した際、ディレクターの方から「島に行ったことで、良いコードを書けましたか?」と質問されたことがありました。

当時、私たちは離島での体験とコードを書くことに関連性がないと思っていたので、「おそらく…?」くらいの苦笑いで済ませてしまったのですが(当然そのシーンはボツになりました)、実はそんなこともないのかもしれない、と最近は思います。


木々のざわめきに耳を傾け、土のにおいを嗅ぎ、海風の感触を肌で感じる。そうした素朴な体験が思考を柔軟にし、新たな視点を与えてくれる可能性も十分あるのではないでしょうか。

フィールドワークで島のポテンシャルを再認識

以上、沖島フィールドワークの活動レポートでした。

島に行くと、「うちの島には何にもない」という言葉を耳にする機会は多いです。しかし、私は選択肢がシンプルな島という環境こそ、自己を顧みたり、クリエイティビティを発揮したりする場としてのポテンシャルが大きいと考えています。

今回のフィールドワークを経て、大阪国際大学やはなれじま広報部のメンバーはアウトプットに取り組んでいます。島から生まれる化学反応に乞うご期待!

文:ハテシマサツキ

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