基本情報
島名:大多府島(おおたぶじま)
都道府県:岡山県
市区町村:備前市
指定地域名:日生諸島
面積:0.4 ㎢
周囲:5 ㎞
標高:41 m
人口:47人(2020年・国勢調査)
未来に残したい、歴史と伝説の島
備前市日生港から定期船で約35分、日生諸島最南端に浮かぶ島。瀬戸内海国立公園にあたる日生諸島の中で最も美しい海岸を持つ島で、北岸には天然の良港、南岸には奇岩に富んだ「勘三郎洞窟」など大小の洞窟が存在しています。江戸時代には岡山藩の藩所が設置され、参勤交代の風待ち港としても栄えました。
大多府港は元禄11年(1698年)に開かれた古い港で、今なお残る当時の防波堤は、国の文化財指定「未来に残したい漁業・漁村の歴史文化財百選」に選定されています。島内では灯台として170年に渡り海の見張りをしてきた「燈龍堂」が再建されるなど、往時を偲ばせる風景がそこかしこに。島を一周する「自然研究路」が整備されており、散策がてら歴史ロマンに浸れます。
グルメ情報
・かき
瀬戸内海のプランクトン豊富な“肥えた海”で育まれるかき。身は加熱しても縮まらず、殻いっぱいに詰まって大ぶり。ミルキーな味わいで絶品。
・穴子
夏の滋養グルメとして人気。脂が乗ってふっくらとした天然穴子は漁獲量の減少に伴い、いまでは地元でしか味わえない。
・シャコ
瀬戸内海の栄養が詰まったシャコはサイズが大きく、塩ゆで、刺身、寿司で食す。卵を持つ春と秋には、身の締まりがさらに増す。
みどころ
・自然研究路
島内を一周する周遊道。様々な植物の観察や史跡巡りができ、素晴らしい景色に出会える。起伏に富んだコースは、ハイキングに最適。
・勘三郎洞窟
江戸時代に勘三郎という男が、藩札を偽造していたと伝わる洞窟。現在は落石の危険性があるため、立ち入り禁止となっている。
・六角大井戸
江戸時代(元禄元年)、岡山藩の土木技術者・津田永忠によって構築された井戸。堅固さを誇り、諸国の廻船や御用船に飲料水を供給した。日照り続きの夏場でも枯れたことがない。