基本情報
島名:蓋井島(ふたおいじま)
都道府県:山口県
市区町村:下関市
指定地域名:響灘諸島
面積:2.32 ㎢
周囲:10.4 ㎞
標高:252 m
人口:84人(2020年・国勢調査)
来島者数:3,700人(不明)
歴史とダイナミックな自然が宿る、神話の島
下関市吉母の北西約6㎞、吉見港から旅客船で約35分の響灘に浮かぶ島。古代・神功皇后が島内の水を「よき水」として褒め、その後フタで覆ったことから蓋井島の名がついたと伝わります。古くから海上交通の要衝として九州や大陸方面との交流が盛んで、島内には古代の集落遺跡が発掘された筏石遺跡や、土器などが出土した遺跡も多数。
島の周囲には険しい岩石海岸が続き、日本海の荒波で浸食された「岩門」と名付けられた洞窟や奇岩が多く見られます。6年に1度催される「山ノ神神事」は、約280年前から続く島の伝統行事。日本古来の神事の型を伝えるものとして、非常に貴重だと評価されています。島ではオーストラリア産のダチョウ目・エミューを飼育し、新しい産業おこしを手がけています。オーストラリアの先住民・アボリジニの秘薬とされたエミューオイルも、ひそかな人気となっています。
グルメ情報
・ひじき
大潮の日に刈り取り、天日干しと釜煮をして丁寧に製造。毎年春を告げる口福として知られる「極一級ひじき」は、歯ごたえ抜群。ひじきごはんや煮物などによく合う。
・サザエ
響灘の大自然で育ったサザエは、身が引き締まり旨味凝縮。おススメは刺身。口に入れると磯の香りが広がり、コリコリと弾力のある歯ごたえを楽しめる。
・赤ウニ
漁が行われるのは5月〜9月の夏場。島民は「ガゼ」と呼ぶ。味が力強く濃厚で、まるでプリンのようにつるんと口の中で弾ける食感。
みどころ
・蓋井島灯台
1951年に日本で初めて風力発電が導入された灯台。現在の電源は商用電力での給電に替えられているが、当時は直径約9メートルの風車を用いた風力発電機を使用していた。
・蓋井八幡宮
神功皇后、応神天皇が祀られている。五穀豊穣を祈願して、春祭り、夏祭り、秋の大祭が行われる。近くには一年中絶えることなく清水が湧く「蓋井の泉」がある。
・やまどりの散歩道
全長約1,500mの散歩道。灯台や島内を一望に見渡せる金毘羅山にも通じており、小鳥のさえずりに耳を傾けながら散歩を楽しめる。