島と岩の違いって?地図に載る・載らないの境界線
海に浮かぶ陸地は、すべて「島」なのでしょうか。実は国際法では島と岩が明確に区別されていて、日本の地図にも「載る・載らない」の線引きがあります。その境界線はどこにあるのか。
離島に特化した情報発信を行う「はなれじま広報部」が、島と岩のあいだにあるルールを解説します。
国際法が定める「島」と「岩」
国連海洋法条約(第121条)では、島を「自然に形成された陸地で、水に囲まれ、満潮時にも水面上にあるもの」と定めています。つまり、満潮でも海面から顔を出していれば、大きさに関係なく「島」となります。
ただし、その条文には例外があります。「人間が住むことのできない岩」は島と区別され、排他的経済水域(EEZ)を持てないとされています。
つまり、満潮時に海面上に出ていても、人が居住できず経済活動も成り立たないものは「岩」として扱われます。たった1条の条文が、海の広大な権益を左右しているのです。

ちなみに、満潮時に沈んでしまう地形は「低潮高地(ていちょうこうち)」と呼ばれ、島にも岩にも分類されません。
地図に載る島、載らない岩
国土地理院が作成する地形図には、「自然にできた陸地で、周囲の海岸線が100m以上あるもの」が島として描かれます。2023年の計数ではこの基準で14,125島。以前は海上保安庁が数えた6,852島とされていましたが、測量技術の向上によって一気に倍以上に増えました。
増えた理由についてはこちらの記事で詳しく取り上げています。
逆にいえば、周囲100m未満の小さな岩は、どれだけ海面に顔を出していても地形図には「島」として載りません。
ただしこれは、「島ではない」という意味ではありません。地形図では小さすぎるために「島」としては描かれない、というものです。
では、地形図に載らない岩はどこにも記録されていないのかというと、そうではありません。地形図では無視される小さな岩でも、航海の安全を守るため、海図では記号つきで記録されています。
はなれじま広報部では、離島ファンや地図マニアから人気の「離島トレカ」を販売する、株式会社ゼンリンとコラボした記事をお届けしています。地図と島の関係が気になった方は、ぜひのぞいてみてください。