島の現状、メディアの限界。クラウドファンディングに至るまで

はなれじま広報部は、2025年4月1日から初のクラウドファンディングに挑戦しています。島で感じたことだったり、目指すものだったり。なぜ私たちがクラウドファンディングに取り組むことにしたのか、少しお話してみようと思います。

(文:ハテシマサツキ-『はなれじま広報部』編集長)

はなれじま広報部に力を

なぜ、クラウドファンディングをすることになったのか。端的に答えるのであれば「メディアにもっと力をつけるため」です。

現状、私たちのメディアには力がありません。資金力も、島に関する知見も、コネクションもまだまだ足りないのは、この1年で痛感してきました。

それでも、私たちは「有人離島が無人島になってしまう」という問題にブレーキをかける必要があると強く思っています。

離島における高齢化はどんどん進行し、人口規模の小さい島ほどその影響が強まっている現状。それに対して、島の未来づくりに取り組む人たちがいるものの、まだまだあらゆるリソースが不足しているのは明白です。

島で目にするのは「静かな終わり」

島では、静かな「終わり」を感じることが多々あります。人がいなくなるとともに、伝統が、文化が、コミュニティが消滅してしまうという意味での、終わり。

たとえば、定期船が減便を続けていることを知った時。長らく休校して寂れた校舎の中に、使われなくなった神輿が眠っているのを見た時。島の衰退が急速に進んでいるのを肌で感じました。

離島専門メディアの「はなれじま広報部」としては、島を起点に「始まり」をつくるきっかけを生むことで、このような現状を打破したいと思っています。

まずは島そのものに興味を持ってもらい、自分なりの「はじまり」を作る機会やモチベーションを持ってもらう。次にどのようなアクションにつなげるかは、それぞれです。

「続けたい!」と思えるようなものが島で見つかるのが理想だと思います。島に触れたことがなかったとしても、共鳴できる島のエッセンスはきっとあるはず。

美しいメディアではなく、素直なメディアに

そもそも、一人でも多くの方が島に触れていただけるようにするためには、やはり「力」が必要だという結論に帰結します。

私たちが言う力とは、関係人口という堅い言葉だけでは捉えきれないような、心の機微を大切にしつつ、島への想いを行動につなげていける仲間のことです。

島出身でも、そうじゃなくても。バックボーンは関係なく、当事者としてこのメディアや島の未来を、前に進めていきたいと思う気持ちでいてくれる方が集まってくれれば良いな、と思っています。

私たちは、完璧で美しいメディアを目指しているわけではありません。「はなれじま広報部」メンバーそれぞれの目線で見た、島のいまを素直に伝えるメディアでありたいと強く願っています。

世の中を見渡してみれば、もっと文章を書くのが上手い人や、島に詳しい人はたくさんいらっしゃいます。悔しいけれど。

でも、私たちのメディアを見て「見てらんないなぁ、一肌脱ごう」と思っていただけたら、こちらのもんだと思っています。

泥臭くても、正攻法じゃなくても。どうか、どうか一人でも多くの方が島のことを気にかけてくれますように。ひいては、一緒にやろう!と思ってくれる方が集まりますように。

私たちの挑戦は、始まったばかりです。

クラウドファンディングページ:https://for-good.net/project/1001765

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