島民カードとは?移住を考える上で知っておきたい移動コスト削減の話

島民カードとは?

離島生活における最大のコスト“移動”をどう下げるか?

離島に暮らす最大の悩み――それは「交通費の高さ」です。フェリーや高速船、航空機を利用することで、島外への移動コストは本土に比べて割高になりがちで、通院・買い物・進学など 日常生活のハードル になってきました。

そこで国が 2017 年 4 月に導入したのが 「国境離島島民割引カード(島民カード)」。この一枚を提示するだけで、フェリーは 平均 40%、高速船は 約 34%、航空路でも 約 35% オフという破格の運賃が実現し、JR 在来線や新幹線並みの価格で本土へ往来できるようになりました。

島民カードとは

船内を移動する人たち


「国境離島島民割引カード」(通称:島民カード)とは、特定有人国境離島地域に指定された離島の住民が、離島と本土を結ぶ航路・航空路の運賃割引を受けるために必要な身分証明カードです。

2017年4月1日の有人国境離島法施行に伴い制度が施行され、対象離島の住民は船や飛行機の運賃が大幅に引き下げられました​。運賃に対して割引を適用するには、乗船券・航空券購入時や搭乗手続き時にこの島民カードを提示する必要があります。

なお自治体により、「住民用離島割引カード」など、その他の名称がつけられていることもあります。

「準」島民カードの存在も

自治体によっては、離島に居住していない場合も、運賃の割引が受けられるケースがあります。

たとえば、長崎県・五島市では市内から大学進学をした人や短期滞在型住宅の利用者、「しま留学」をしている留学生、その保護者や兄弟・姉妹を「準島民」として位置づけ、割引運賃の対象としています。

また要介護認定等の親族を介護することを目的に来島する人を、準島民とみなすケースも。家族のために行き来をする人にとって、交通費の負担を軽減する有効な一手になるでしょう。

対象となる航路


島民カードの割引が適用される区間(航路・航空路)は、離島ごとに指定されています。基本的には「該当離島と本土(または主要島)を結ぶ定期航路・定期航空路」が対象で、離島住民は自分の住む島に関連する路線で割引を受けられます。

たとえば、長崎県壱岐島の住民の場合は以下のような航路・航空路が割引対象です​。

・航空路:壱岐空港〜長崎空港(ORC・ANA便)

航路(フェリー・高速船):壱岐〜博多航路、壱岐〜対馬航路、壱岐(印通寺港)〜唐津航路 など

なお離島地域によっては、地域内離島間の連絡航路も含まれる場合があります。具体的な対象区間は自治体や事業者の公式情報で確認するようにしましょう。

島に住むことをハンデにしないために

どんなに離島の住環境が合っていたとしても、避けては通れないのが「移動コスト」の問題。島民カードをはじめとして、公共の制度をうまく活用することでそうしたハードルは和らげることができるようになります。移住を考える際にも、頭に入れておきたいですね。

はなれじま広報部では、そうした離島に関連する情報を「情報課」カテゴリーで発信しています。ぜひ他の記事もチェックしてみてください!

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