基本情報
島名:オーハ島(おーはじま)
都道府県:沖縄県
市区町村:島尻郡久米島町
面積:0.37km²
周囲:2.7 km
標高:8 m
人口:9人
観光客数:500人
かつての暮らしが蘇る、小さな有人島の再出発
久米島の東側に浮かぶ周囲約2.7kmの小さな島。戦前にはサトウキビの栽培や養蚕が行われており、かつては人々の生活の営みが根付いた有人島でした。しかし、台風や産業の衰退により徐々に住民は減り、長らく無人島として扱われてきました。
転機が訪れたのは2017年。1世帯8人が移住し、沖縄県でおよそ20年ぶりに新たな「有人島」として再び認定されました。人口は少ないながらも、静かでゆったりとした暮らしが今も続いており、島の再生を象徴する存在として注目を集めています。
祈りを受け継ぐ拝所と、暮らしの痕跡
オーハ島では、かつての人々の暮らしを物語る古い石垣や農地の跡、住居跡などが今も残されています。とりわけ特徴的なのが「拝所(うがんじゅ)」の存在です。拝所とは、祖先や土地の神々、自然の精霊に祈りを捧げる場所であり、沖縄の伝統的な信仰に根差した聖域です。
オーハ島には複数の拝所が確認されており、屋敷跡の隅や海を見渡す岬、森の入口など、自然と調和した場所にひっそりと存在しています。名前のない拝所も多く、地元の記憶によって守られてきた場所ばかりです。
干潮時にだけ歩ける道が話題に
オーハ島は、干潮時になると久米島の奥武島から徒歩で渡ることができる珍しい島です。特にSNSでは「海の上を歩いているような写真」が投稿されることが多く、透明度の高い水と広がる空に囲まれた幻想的な風景が「映える」と話題を呼んでいます。観光地化されていないことから秘境感が強く、都会の喧騒を離れて心を癒したい人々にとっては、まさに理想的なスポットです。