島で見つけた猫たち——人がいて、猫がいる。

ねこ特集

猫、ネコ、ねこ。

島を語るなら猫は外せない。私、ハテシマサツキはそう思います。

猫のいるところには、大抵人がいます。猫の振る舞いで島の人たちの暮らしぶりが垣間見えるので、おもしろいんですよね。

ちなみに、元々はネズミを狩るために飼われ、そのまま島で増えたというパターンが多いようです。

今回は、私が島を訪れる中で撮影した島猫ショットを、印象的なシーンと共にご紹介する記事をお届けします。
「そんなところあるんだ」と島を知るきっかけにしてくれたら嬉しいです。

城ヶ島(じょうがしま-神奈川県)


まずは神奈川県・三浦半島の南端に位置する城ヶ島。都内からのアクセスも良好で、観光地として賑わっているので、あまり島という認識は広まっていないかもしれません。

そんな城ヶ島にある「シーサイドハウス」という喫茶店前の駐車場には、たくさんの猫たちが。そこそこ警戒心はあるものの、エサをもらっているようで人に慣れているようです。


こちらは城ヶ島の「四畳半」というスポット。大自然の荒々しさを感じられる絶景スポットです。釣り人がたくさんいました。ただ、六畳一間に住み慣れた身からすると、「4.5万畳」とかの方がしっくりきますね。

城ヶ島の概要はこちら

渡鹿野島(わたかのじま-三重県)


三重県志摩市、伊勢志摩の中ほどに位置する有人離島。「わたかの」と読みます。渡鹿野島の猫たちは総じて警戒心強めで、近づくことを許しません。主に住宅や廃墟のそばにいます。


渡鹿野島には、かつて歓楽街として栄えた過去があり、今でもその名残を見ることができます。これはアミューズメント施設の看板とおぼしきもの。小さな島に夜の街が形成されていたなんて、今から考えると不思議な感覚です。

渡鹿野島の概要はこちら

答志島(とうしじま-三重県)


同じく三重県から、答志島の猫をご紹介します。ふさふさな猫が近寄ってきて、私たちにスリスリしてきたので、思わずカメラでパシャリ。最初は遠くから様子を眺めていましたが、だんだん近寄ってきてくれました。


そんな答志島からはこの一枚。三が日に訪れると、ずらっと並んだ漁船に大漁旗が揚がっていて圧巻でした。カラフルな旗が、青空に映えますね。

答志島の概要はこちら

家島(いえしま-兵庫県)


兵庫県姫路市にある家島には一ヶ所だけ、猫が集まるスポットがあります。真浦港からほど近い集落に、5〜6頭の猫がくつろいでいます。いつ行っても同じ場所にいるので、民家の方にかわいがられているんだろうと思います。


猫が密集する集落の端には、「福島文姫堂」という本屋さんがあります。素敵なご夫婦で経営されていて、島の子どもたちのたまり場になっているんだとか。店名に『姫』という文字が入っているからか、「どこでも『姫』を探してしまうなぁ」と呟くお父さん。なんだかほっこりしました。(写真中央3名は、はなれじま広報部のメンバー)

家島の概要はこちら

沼島(ぬしま-兵庫県)


兵庫県には淡路島という大層ビッグな島がありますが、島の南部には沼島(ぬしま)という有人離島があります。個人的にあまり猫のイメージはなかったものの、散策していると数頭に遭遇しました。目、めっちゃきれい…。警戒心はかなり強く、この写真もかなり引いて撮っています。


沼島には見どころがたくさんあります。が、個人的なイチオシは各所に案内が掲示されている音声ガイド。QRコードを読み込むと、味のある声のボランティアガイドさんによる伝承を聞くことができるんです。

なんてったって、声と語り口が渋すぎる…!
お堂の中で説法を聞いているような気分になってきます。

沼島の概要はこちら

石島(いしま-岡山県)


岡山県と香川県の県境に位置する有人離島、石島。飼い猫なのか、鈴がつけられた猫が1頭だけ港を闊歩していました。私たちを見つけるやいなや、しっぽを立てながら近づいてきます。それでいて、つかず離れずの距離感でくつろぐので、島の人たちともマイペースに関係を築いているんだと思います。

猫がくつろぐ様子を作業用動画にもしたので、ぜひ。


写真のように、船の一部が小屋として再利用されているのを、私は勝手に「船山に上るシリーズ」と呼んでいます。地域によって活用の仕方が絶妙に違ったりして面白いんですよね。石島にも、船山に上るシリーズが点在していました。

石島の概要はこちら

豊島(てしま-香川県)


アートの島として知られる、香川県の豊島(てしま)にて。唐櫃(からと)港近くの路地裏を歩くと、地域猫が近づいてきます。私たちがしゃがみ込むと、スタスタ歩いてきて、そばに座りました。最初は2〜3頭しか見えませんでしたが、だんだん猫がどこからともなく集まってきて、猫まみれに。甘えたいというより、興味から近寄っている感じでした。


島猫スポットを横切るように走っていくジムニーのパトカー。猫の大群に気づくと、バックして迂回していきました。猫たちは動くそぶりを見せないので、いつものことなのでしょう。

今でこそアートのイメージが強い豊島ですが、こんな牧歌的な光景が見られるのも魅力だと思います。むしろアートが島に持ち込まれたことで、暮らしや自然の尊さを再発見できるという側面もあるのでしょう。

豊島の概要はこちら

おまけ:佐久島(さくしま-愛知県)


愛知県・佐久島のヤギです。島では時々ヤギが飼われていることがあるんですよね。駐在さんがお世話をしていて、ほっこりしました。島内で入る通報の多くは「ヤギが脱走した」なんだとか。なかなか大変ですね。

佐久島の概要はこちら

第2弾に続きます。

こうして改めて見てみると、猫のいる島ってけっこうありますね。

都市にも猫はたくさんいるものの、ここまで近づくことができないので、相対的に島=猫の構図が成り立つのかもしれません。

この島猫企画は、第2弾へと続きます。

(文:ハテシマサツキ

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