2025年3月、はなれじま広報部は山口県の屋代島(以下、周防大島)でイベントを開催しました。周防大島で2泊3日を過ごし、魅力を五感で味わっていただくという趣旨のイベントです。
…そんな中、編集長・ハテシマサツキは周防大島町役場の町長室にいました。
そして…。
なぜこんなことに!?
時はさかのぼって、イベントの2週間前。
「せっかく周防大島町でイベントをするなら、町長さんにも挨拶をしなければ!」と思い立ったのがすべての始まりでした。協力してくれたのは、編集部メンバーの西くん。
挨拶する機会はもらえたけど、なんて言おうか?
ただの自己紹介だと会話が盛り上がらないかも…
町長さんと仲良くなるために、何ができるか。メンバーみんなで頭を悩ませ、辿り着いたのは…
周防大島の名物グルメ「みかん鍋」を食べて、少しでも島のことを知ってからお伺いすること!
周防大島はみかんの島として有名ですが、みかんを使った島のプロモーション方法を考えているうちに、みかん × 鍋という異色のコラボが生まれたんだとか。
仲良くなるならこれだ!
自分たちで食べてみて、話題を作ろう!
というわけで、はなれじまメンバーでみかん鍋を自作してみることにしました。
美味しいの!?疑心暗鬼のみかん鍋
ネットで見つけたレシピを元に、材料を揃えます。私たちが見たページでは、「鍋のダシ・具材は割となんでも良い」とのこと。後ろに控えるみかんは、デザートではなく、まごうことなき今回の主役です。
いや、大丈夫なのか…?
みかんの皮は重曹で洗うと良いって聞いたことある
というので、みかんを重曹の水溶液に浸してよく洗います。ゴシゴシ…なんだかきれいになった気がします。
レシピによると、次はみかんに焼き目をつける工程だそう。本来、オーブントースターを使うのがよいそうですが用意できなかったので、フライパンで弱火にかけ、じっくりと加熱していきます。
こんなもんだろうか?
加減がわからん
ネット検索でヒットするみかん鍋の画像を見ると、みんな同じくらいの焼き加減だったので、そろそろ鍋に入れることにします。
ぐつぐつ…冬の音とともに、美味しそうなにおいが部屋を包みます。ただひたすら、ビジュアルだけが気になる…写真映えはするのかもしれません。
いったん蓋をして煮込むこと10分あまり。具材に火が通ったようなので、実食してみましょう。
これ、合ってるのか…?
見たことがない光景に、一同言葉を失います。
ま、まぁとにかく食べてみようか!
そう…だな…
ダシとともに具材を入れて…
やはり何度見てもみかんの主張が激しすぎる。
まずはダシを一口。ごくり。
振り返ってこの笑顔。
こりゃうまい!!
ダシの中にみかんの風味が溶け出して、鍋にアクセントをもたらしてくれます。お餅が欲しくなる、爽やかで冬らしい味わい。まるでゆずのように作用してくれています。
ただ、ここからが本題です。鍋に入ったみかんは果たして美味しいのか。ダシがおいしかった分、期待はどんどん膨らみます。
意を決して皮ごとガブリ。
おや…?
そう、あんなに入念に洗ってしっかり火を通したのにもかかわらず、皮が苦くて舌がビリビリします。さらに加熱していたりもしましたが、結果は同じでした。
これ、町長の挨拶代わりになるか…?
ええい、赤裸々に話してしまえ!
※特製みかん鍋はその後、スタッフがおいしく(?)いただきました。
そして迎えた、町長面会当日。
ドキドキしながら周防大島町役場へ…やばい、庁舎がボスの城みたいに見えてきた。
はじめまして。はなれじま広報部のハテシマサツキと申します!
どうも、町長の藤本です!
なんだかいい人そう。このままの勢いで言ってしまおう。
実は挨拶代わりにみかん鍋を作ったらうまくいかず…どうすればよかったんでしょうか?
町長、教えてください!
…。分かりました。
町長はおもむろにフリップを書き始めます。執務室に響くキュッキュッという音。
何を書かれるんだろうか…。自分の鼓動が高鳴るのを感じます。
少ししてペンを置き、スッとフリップを掲げる町長。
どん!
『鍋奉行御用達』の安心・安全のみかんでないと…
なにぃ!?そんなものが…!?
どうやら聞くところによると、薄い皮になるよう品種改良されたみかんの中でも、JAや環境保健協会の厳しい基準をクリアしたものだけが、『鍋奉行御用達』みかんとして提供されるのだとか。
確かに、思い起こせば価格だけでみかんを選んでしまっていました…。
次回はぜひ、周防大島の『鍋奉行御用達』みかんをお使いください!
次回のチャンスを与えてくれる町長、優しい!
また見せに来ますね!
結論:(たぶん)仲良くなれた!
とてもフレンドリーに迎えてくださったおかげで、周防大島のことや私たちのことについてたくさんお話することができました。今後、様々な側面で島を盛り上げていけたらと考えています。
次回以降の企画にも乞うご期待!
企画・取材・文:ハテシマサツキ