こんにちは。せっかく島に取材に行っても天気が悪くなりがちな、はなれじま広報部です(実は、このメディアの晴れた写真は貴重なんです…)。さてさて、今回私たちは『しま山100選』という離島登山のガイドブックをきっかけに、「島の山ならではの絶景が見たい!」ということで長崎県・対馬へ。
しかし、天気予報を見ると案の定天気が悪そう…。
決して島だから天気が悪いわけではないはずなのですが…。
ただ、こうなったらもう「天気の悪さを楽しもう」と気持ちを切り替えるしかない!
ということで、実際に登山を楽しんだ上で、『しま山100選』の監修も務めるアウトドアのプロ・株式会社モンベルさんに、雨のしま山を楽しむコツをお聞きしました。
360°の大パノラマのはずが…?
事前に『しま山100選』のひとつ、対馬の「白嶽(しらたけ)」に関する情報を集めていると、こんなコメントが。
「視界を遮るものがない360°の大パノラマ」
「浅茅湾(あそうわん)の海岸線と無数の島々が望める」
「晴れた日には韓国の山影も見える」
一体どんな絶景が見れるのか、期待に胸をふくらませ準備を進める、はなれじま広報部。
モンベルさんより登山用ウェアとザックをご提供いただき、装備もばっちりです。

しかし、天気予報アプリを見ると数日前から雲行きが怪しくなってきました。
なんとか晴れてくれ…!と祈るような気持ちで迎えた当日。
見事なまでの曇天で、白嶽の特徴である、猫の耳のように空に向かって並ぶ双耳峰は全く見えません。雨が降っていないだけマシと気を取り直して登り始めます。
登山口から2時間ほどは緩く登りが続く森の中を歩きます。心なしか緑がしっとりしているようで、意外と悪くないかも?


巨石のわきを通りすぎ、鳥居をくぐってしばらく歩くと、白嶽登山のハイライトである鎖場がやってきました!傾斜の急な岩を、ロープを頼りに手足を使ってロッククライミングのように登っていきます。途中で霧が出て、アドベンチャー感が増してきました。

岩の横には特に柵やロープなどもなくそのまま切れ落ちていて、足を滑らせたらずっと下まで落ちていきそう。
高度感にひやひやしながらも、なんとか登頂!
360°の大パノラマは…

真っ白。何も見えません。何も見えないので岩を登っているときに感じたような、「落ちたらどうしよう」という怖さもありません。
強い風がびゅうびゅうと吹き付ける真っ白な空間は、これはこれで非日常かも?
雨が降ってきたので強くなる前に下山します。晴れたらこんな景色が見れたのかあ。

天気が悪いときの楽しみ方を、山のプロに聞いてみた
山頂から360°海が見渡せる大パノラマや独自の植生が魅力の「しま山」。利尻富士(利尻島)や三原山(伊豆大島)のように登山家の間で人気の島もあります。
山の天気は変わりやすいものです。しかし島旅では、船や飛行機の予約、宿の手配が必要になることが多く、天気が悪くても気軽に日程を変更しにくいのが実情です。そんな中、天気が悪いときでもしま山を楽しむコツはあるのでしょうか?
そこで私たちは、アウトドアのプロ、株式会社モンベルの渡辺賢二さんの元へ伺い、天気が悪い日ならではの楽しみ方を聞いてみます。
雨のしま山、どうやって楽しめば良いんですか!?

「雨を敬遠される方もいますが、実は屋久島の森のように雨ならではの風情が感じられる場所もあったりするので、少々の雨であれば装備次第で快適に過ごせるんですよ。
山の天気はそもそも変わりやすいものなので、雨が降ることを前提に準備をしていく。その慣れがあるかどうかで楽しさが変わります」
なるほど…!例えば薄くて軽い雨具や、雨を避け視界を確保するための帽子、雨から荷物を守る防水リュックやカバー。こういった装備をきちんと揃えておけば、雨で体や荷物がびしょびしょになる不快感はだいぶ軽減できますもんね。
さらに、渡辺さんは「そもそも思い通りにならないのが自然の面白いところなんです」と続けます。
「人間が作ったものに囲まれた都市で暮らしていると、何でも人間の思い通りに行くように勘違いしてしまいがちです。だからこそ、自然に身を置くことで、無意識になじんでしまったその考え方を省みることができます」
自然界では思い通りにいかないことがほとんどですからね…。
渡辺さんに、そんな「自然の気まぐれ」を楽しむ方法をお伺いしました。
「自分への“言い訳”をたくさん作ることが大切だと思います」

「私は釣りも趣味にしていますが、何も釣れなかった日も『海を見られたからハッピー!』と思うようにしています。山登りでも同じことで、たとえ絶景を見られなかったとしても、『ここまで登れた』と思うことで達成感は得られるのではないでしょうか」
そういえば、真っ白な視界の山頂で「落ちる怖さを感じないからラッキー」なんて思っていたのも、無意識に作っていた“言い訳”だったのかも。
自分にとって都合の良い“言い訳”をたくさん並べて、楽しい思い出に変える。それが、ままならない島の自然を楽しむ秘訣なのかもしれません。

企画・取材・執筆:卜部奏音
企画・取材・編集:ハテシマサツキ
撮影:部員B
衣装協力:株式会社モンベル
※はなれじま広報部では離島という文脈で、島内外の企業とのコラボレーションやタイアップ記事の制作を承っています。プロモーションを超えたPRをご一緒に。お問い合わせをお待ちしております。





