ECサイトを運営している方の中には、こんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
- ECサイトにコンテンツは必要なの?
- コンテンツを作るとどんなメリットがある?
- コンテンツを作る際の注意点は?
本記事では、ECサイトがコンテンツ制作をおこなう意義や、コンテンツを制作するメリット・注意点を解説しています。ECサイト運営において、一見遠回りにも思えるコンテンツ制作ですが、売上アップや認知度拡大などさまざまな効果が期待できます。なお、本記事で言及するコンテンツとは、基本的に記事コンテンツを指します。
ECサイトにコンテンツがあることで「できるようになること」
そもそも、ECサイトにとってコンテンツとはどのような意味を持つものなのでしょうか。ECサイトとコンテンツをかけ合わせることで「できるようになること」についてまとめてみました。
①自社商品の正しい情報を伝え、購買意欲を高めること
いざ自社の商材を紹介するとなると、「どんな切り口で、何を書けばよいのかわからない」と感じる方も多いのではないでしょうか。魅力を知り尽くしている自社商品だからこそ、商材を説明する際には機能面やスペックの話ばかりになってしまいがち。
そこで登場するのが、オリジナルコンテンツです。コンテンツを制作することによって、「どんなシーンでこの商品を使うとよいのか」「この商品を手に取ることで、お客様はどんな体験を得られるのか」といった、単なる情報以上の魅力を伝えられるようになります。
また、商品の変わった使い方や豆知識など、商品ページだけでは伝えられない内容を伝えたい時にも、オリジナルコンテンツの制作は有効です。
②世の中に提供したい価値を表現すること
ECサイトを運営している方の中には、「自社の商品をお客様に届けることを通じてこんな世の中を作りたい!」「こんな社会問題や自社を取り巻く環境をなんとかしたい!」といった熱い想いをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
商品やサービスの提供を通して世の中に届けたい価値や使命、理念は企業の「ミッション」や「ビジョン」、「バリュー」として掲げられることが多いですがそれらを、商品の説明だけで表現するのはとても難しいといえるでしょう。
その点、コンテンツの制作はまさにミッション・ビジョン・バリューを表現するのに最適な手段です。コンテンツという形で企業やブランドが持つ理念や想いを発信し、自社のミッション・ビジョンに共感するお客様を集めることは、短期的な売上アップはもちろん、ロイヤルカスタマーの育成にもつながります。
※ロイヤルカスタマー:企業・ブランドに対する信頼を持ち、売上への貢献度が高い顧客層のこと。
ちなみに、「はなれじま広報部」も熱い想いを持って本メディアを運営しています!
私たちが本メディアや離島に対して抱く思いはこちらから。
③認知度や売上への貢献
もちろん、コンテンツ制作は売上アップにも貢献します。インターネット上でコンテンツを発信し、それが目に留まれば認知獲得が図れる上、コンテンツを通じて自社のことを知ったお客様は商品の購入率やリピート率も高くなる傾向にあります。
ECサイトを運営におけるコンテンツ制作の目的は、企業やブランド、商材のファンを作ることです。「この会社のことが好き!」「この商品を作ってる人たちを応援したい!」と感じてもらえれば、優良なお客様と長いお付き合いができるようになります。
コンテンツ制作のメリット
コンテンツ制作のメリットについて解説します。ECサイトのオープンに合わせてコンテンツを制作するメリットは以下のとおりです。
- ブランディング効果が得られる
- 顧客教育につながる
- 複数の流入経路を作れる
- 社内スキルの向上
それでは、1つずつ詳しく解説します。
メリット① ブランディング効果が得られる
コンテンツ制作で得られる大きなメリットがブランディング効果が得られることです。たとえば、以下の2つのみかんならどちらに希少価値を感じますか?
- 名産地で育ったブランドみかん
- かつて後継者不足で生産が困難になったものの、故郷にUターンしたひとりの若者がおじいちゃんの畑でよみがえらせた「幻のみかん」
おそらく、多くの方が2つめのみかんに「特別感」を抱くと思いますが、この特別感やストーリー性はブランディングに活かすことができるといえます。もちろん、商材自体がモノとして魅力的であることは大前提ですが、競合の商材と比較した際、唯一無二の価値を提供できるのは、こうした「特別感」や「ストーリー性」の部分になります。
ただ、商品ページだけではこうした背景まで伝えるのは難しく、無理に情報を詰め込むことでユーザーにとって使いにくいECサイトになってしまうこともあります。そのため、ブランディングを目的とした記事や動画などのコンテンツを別途制作することで、商品を購入する地盤作りと使いやすいECサイトを両立することができるのです。
メリット② 顧客教育につながる
顧客教育とは、お客様を適切に教育することを指します。…と聞くと、なんだかエラそう!?な印象があるかもしれませんね。しかし、顧客教育はお客様の満足度を高め、納得して商品を買っていただくためには非常に必要なことです。
たとえばメリット①で取り上げたみかんの事例の場合、以下のどちらがお客様の満足度を高めるでしょうか?
- 幻のみかんが産まれるまでの背景や生産者の苦労・想いを知ったうえでみかんを食べる(=顧客教育あり)
- どんなみかんなのか知らないまま食べる(=顧客教育なし)
2つめの「顧客教育あり」のほうが、ただおなかを満たすだけではなく精神的な満足度も得られそうですね。このように、顧客教育は購入前のフェーズのみならず、購入後に満足度を高めるフェーズにも影響をもたらします。
メリット③ 複数の流入経路を作れる
3つめのメリットは、ECサイトへの流入経路を複数作ることができる点です。
たとえば、Instagram上でコンテンツを発信する場合、Instagramではじめて自社のことを知ってECサイトに訪れるお客様がいると考えられます。WEBページのコンテンツを作るならば、インターネットで検索してWEBページを見つけるお客様もいるでしょう。
このように、オリジナルコンテンツを設けることで、これまでECサイトのSEO対策やWEB広告の掲載だけでは訴えかけられなかった顧客層にまでアプローチできるようになれば、集客効果も見込めます。発信媒体を増やすことで、取得出来るデータが多くなることも利点として挙げられます。
メリット④ 社内スキルの向上
コンテンツ制作を内製するには、多くのスキルが必要です。どの媒体でどんな内容を発信するかにもよりますが、企画やデザイン、ライティング、写真・動画の撮影、コーディング、SNS運用など、たくさんの知識やスキルを求められる領域です。
コンテンツ制作を社内で完結させることによって、これらの社内スキルは必然的に向上します。スキルが向上すれば、生み出せるコンテンツの幅はさらに広がります。
もちろん、最初からすべてのスキルを完璧に網羅することは難しいといえます。しかし、社内外の協力を得ながらスキルを伸ばしていくことによって、会社としてのノウハウを蓄積することが可能です。
コンテンツ制作時の注意点
次に、コンテンツ制作の注意点について解説します。
コンテンツ制作をおこなう上での注意点は以下3点です。
- 通常のECサイト業務と同時進行になる
- 反応を得られない時期が長い
- 継続し続けないと効果が得られない
こちらも1つずつ解説します。
注意点① 通常のECサイト業務と同時進行になる
1つめの注意点は、コンテンツ制作には大きな工数がかかる点です。企画立案、素材集め、担当者別の作業(ライティングやデザインなど)、初稿の完成および修正、WEB公開作業や印刷作業、公開してからも適宜リライトが必要…と、1つのコンテンツを作成するだけでもなかなか手間のかかる作業です。
これらの業務を、通常のECサイト業務と同時進行でおこなわなければならない点がコンテンツ制作の最初の壁になるでしょう。なお、コンテンツ制作の流れについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
注意点② 反応を得られない時期が長い
2つめの注意点は、コンテンツを制作して発信しても最初のうちはなかなか反応が得られない点です。SNSでもWEB上の記事でも、ユーザーや読者からのリアクションを得るまでには時間がかかります。
せっかく作ったコンテンツに反応がないことは効果測定ができないだけでなく、気持ちの面でも負担になります。この無反応の時期をいかに乗り越えられるかが、コンテンツ制作の鍵になるといってもよいでしょう。
注意点③ 継続し続けないと効果が得にくい
コンテンツ制作は、一度スタートしたら長く継続することが前提となります。一度よい反応が得られたコンテンツでも、そこで発信を辞めてしまうとすぐにライバルのコンテンツに埋もれてしまいます。
注意点①で記載したように、コンテンツ制作は通常のECサイト業務にプラスアルファとなる業務です。無理なく長く続けられるよう、社内体制を整えていく必要があります。
関連性の高いコンテンツでECサイトでの購買につなげよう
本記事では、ECサイトのコンテンツ制作について解説しました。本記事の内容をまとめると以下のとおりです。
- ECサイトの運営と合わせてコンテンツ制作をおこなうことによって、自社の商品の情報をさまざまな角度から伝えられたり、世の中に提供する価値を表現したりできる
- コンテンツ制作にはブランディング効果などのメリットが多くあるが、一方で工数がかかるなどの注意点もある
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